病院ウィーク
日常では、不思議といろんなことが重なる。
家電が次々と壊れたり。
なぜか同じような頂き物が続いたり。
病院通いもその一つ。
誰かを皮切りに、家族みんながそれぞれの病院へ通い始める。
今の我が家は、母、夫、私、そして愛犬むぎ。
気がつけば合わせて10ヶ所もの病院に通っている。
先日、母を連れて近所のクリニックへ行った。
待合室で、一人の女性が声をかけてくださった。
「〇〇さんですよね?」
聞けば、母とゲートボールや卓球、老人会で親しくしていた方だった。
母は現在94歳。
92歳まで元気に一人暮らしをしていたが、突然体調を崩し介護施設へ入ることになった。
施設に入ると、どうしても昔のお付き合いは途切れがちになる
それでも母のことを気にかけ、心配してくださる方が今もたくさんいる。
本当にありがたい。
その女性は母の手をそっと握り、涙ぐみながら話しかけてくださった。
母は、わかっているような、わかっていないような表情で、その声に耳を傾けていた。
「お会いできて良かった。
みなさんに、元気でみえること伝えるからね。」
その優しい言葉から、母が晩年も地域の方々と笑顔で過ごし、大切な時間を積み重ねてきたことが伝わってきた。
そして、そんなふうに思ってくださる人がいる母は、本当に幸せだと思った。
病院は待ち時間も長く、つい「面倒だな」と思ってしまう場所。
でも、その日は違った。
病院は「診てもらう場所」ではなく、
人の優しさに出会う場所になった。
その日、私は病院で温かい風に包まれた。

