病院で見つけた、小さな幸せ

母を眼科へ連れて行った日のこと。
待合室で、車椅子に座る母に一人の男性が声をかけてきた。
「おいくつですか?」
母は耳が遠いので、私が代わりに答える。
「94歳です。」
その瞬間、待合室のあちこちから視線が集まる(笑)。
すると母が急に背筋を伸ばして、
「この前までひとりで住んどった。」
……聞かれてないって🤣
話好きなのは、今も健在です。
男性は88歳。
ひとり暮らしで、夕食は近くに住む娘さんのお宅へ。
お昼は宅配のお弁当だから不自由はないけれど、
「朝ごはんだけ困っとるんや。」
と話し始めました。
そして一番の悩みは、
「食パンがねぇ、ひとりでは食べきれん。すぐカビが生えるんや。」
そこで私は、
「冷凍されたらいかがですか?」
と声をかけると、
「えっ、冷凍?😳」
と、とても驚いた表情。
「パンは冷凍できますよ。
食パンなら1枚ずつ冷凍して、食べる時に軽くトーストすれば大丈夫です。」
さらに元パン屋の血が騒いでしまい、
「焼く前に表面へ霧吹きでシュッとするか、手でパッパッと水をつけてから焼くと、外はカリッ、中はもっちりして、もっと美味しくなりますよ。」
と、少し耳の遠そうなおじいさんに向かって、私もつい大きな声で説明(笑)。
気づけば待合室のみなさんの視線がまた私たちへ…。
恥ずかしい〜😂
でも、おじいさんは満面の笑顔で、
「ラッキーや✌️
ええこと教えてもらったわ。」
と、とても喜んでくださいました。
私はただ、普段当たり前だと思っていることをお伝えしただけ。
それなのに、こんなに喜んでもらえるなんて。
ほんの少し誰かの役に立てたこと。
そして、その笑顔を見て私まで嬉しくなったこと。
病院の待合室で、思いがけず小さな幸せのお裾分けをいただいた一日でした🍀
